どうも、大福組の「編集長」のまんがたり前田です。
まんがたり前田
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19世紀当時は、ヨーロッパでお茶を飲むという習慣を支えるために、中国から高価なお茶を輸入していた(みたい)。

それは、中国でしかその美味しい「お茶っ葉」を作れないように、「お茶っ葉の製法」を門外不出としていたから。

当然、その方法をヨーロッパでできるようになれば・・・

そして、その方法を独占できれば・・・!

そんなマンガをご紹介します。「Fの密命」です。

陰謀に巻き込まれ、中国にお茶の苗を密輸出しなくてはいけなくなった主人公
中国の現地での自由で、優しくて、けど、どこか中国な難しさを感じる人々と、ヨーロッパ人の強欲さや強さ、強引さの中で翻弄されながらも、成長する。

しかも当時の中国とヨーロッパの情勢を掴むこともできるストーリー!

この本のおすすめポイントは、上下巻2巻で読みやすい!
すっと入り込めて、教科書では知れなかった歴史の奥深さ、2,3段階深いところを知ることができるオススメ作品です。

しかも!

秋月カイネ先生はこのたび「第22回 マンガ部門」の受賞作品に選ばれました〜!!

パチパチすばらしい!!おめでとうございます〜!!

ということで、カイネ先生の「Fの密命」を簡単にご紹介します〜!

1.あらすじ
2.みどころ
3.おすすめポイント

1,あらすじ

お茶の輸入/Wikipediaより引用

19世紀に、イギリスでは「貴族の嗜み」としても「庶民の息抜き」としても、お茶の文化が非常に盛んであった。このお茶の文化を支えていたのは、中国で作られたお茶の輸入がメイン。中国に大きく依存した貿易状態だったのだ。

そんななか、中国側は決してお茶の製法を明かさなかった。自分たちが独占し続けている間は、中国商人は儲かるし、逆にそれを渡すと自分たちが不利になることを深く理解していたのだ。

一方で、イギリスの貿易商人たちは、この製法さえ手に入れれば莫大な富を生むことをわかっていた。

茶の製法を門外不出とする中国側に対して、製法をなんとかして手に入れたいイギリス側。

そんな中、正攻法では到底輸出できないと判断したとあるイギリスの商人は、ある青年に密輸の命を下す。

そう、それは非常に危険な、命を何個かけても足りないくらい、危ない任務であったのだが・・・!?

この辺はWikipediaの「アヘン戦争」のページがざっくり詳しくて面白い。

アヘン戦争/Wikipediaより引用

2.みどころ

なんと言っても、19世紀の「イギリスと中国の情勢」を知ることができるのは非常に面白い!
まんがたり前田
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このころは、

  • 中国、イギリス、インドの三角貿易がされていた
  • インドでの「東インド会社」の話
  • 清が眠れる獅子と呼ばれていた
  • アヘン戦争につながる流れ

などの前後で、まじで非常に見どころが溢れていて面白いんですよ!

※ちょうど日本はこの頃は、江戸時代末期くらいで、日本では鎖国していたからこそ、助かっていた部分もあったと思います。そのうえで、日本にもペリー来航を始めとした「海外、欧米列強の圧力」がどんどん強まっていた頃でもあり、そんな中で中国がこの後にアヘン戦争で負けたのは衝撃的だったでしょう。

黒船来航/Wikipediaより引用

イギリス側でも「身分制度」が厳しく敷かれていたり、経済格差がひどい状況であったことも見て取れます。

これらの「帝国主義まっただなか」での、アジアとヨーロッパの世界を覗き見ることができるのは非常に面白いですね。

また、主人公が中国の内陸部に入り込んでいく様や、そのときの中国の庶民の生活、風俗、考え方に触れることができる面も非常に面白い!

中国は中国で「庶民」と「お寺の僧」と「成り上がりたい商人」で色々な格差、身分が別れているし、その上での価値観の違いが浮き彫りになっている。

「あ〜なんかひどい格差社会だな」

って思うかも知れないですが、けど、それって日本も同様だったと思うんですよね。日本だって「士農工商」で、農民が武士に急にお手打ちで、切られても文句も言えない時代です。

(その中でも、中国でも、日本でも、庶民は楽しみを見つけながら、幸せを追求しながら生きていた部分も事実あるとも思いますが)

イギリスは産業革命が起きた結果、実はそういった楽しみがなくなってしまっていたのかも知れないなぁなんてことも思いました。

この辺がきっちり描かれているのは、さすが4,384点の作品の中から選ばれた、文化庁の受賞作品であるなと思わせますね。

文化庁のページはこちら→http://festival.j-mediaarts.jp/award/manga/

あと、個人的には、関連して以下の「まんがで読破」シリーズを思い出します。

この辺を読むと、ざっくり19世紀のヨーロッパでの、産業革命らへんと庶民、資本家などの立場、世界情勢がキャッチアップできてオススメかも。

3.おすすめポイント

っていうことで、

  • 教科書のもう一歩先の、産業革命以後のイギリスと中国を通した世界情勢を知りたい
  • 中国やイギリスの当時の住んでいた人の感情や状況を覗きたい
  • 歴史好き!

ってヒトには非常におすすめです!

文化庁もオススメする、文化的な高尚さに触れつつも楽しめるマンガ、まじでおすすめ!
まんがたり前田
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